会社破産をする場合の解雇通知のタイミング
1 会社破産で解雇通知のタイミングが持つ意味
従業員を雇っている会社が破産する場合には、従業員に対する解雇通知をいつ行うかの検討は非常に重要です。
解雇通知を行った日まで従業員の給料が発生しますし、突然の解雇では従業員に迷惑がかかるからと早い時期に従業員に話すと、従業員が出社してくれなくなったり、取引先に知れて取り付け騒ぎになることもありえます。
ここでは、会社破産をする場合の解雇通知のタイミングとしてよくあるケースをお伝えします。
2 事業をやめる1か月前に行う方法
事前に従業員に伝えても問題ない場合は、事業をやめる1か月前までには解雇の予告をしておくのがよいです。
労働基準法では、従業員を解雇する場合は30日前までに告知するのが原則であり、30日前までに予告しない場合は、平均賃金の30日分までの解雇予告手当を払わなければなりません。
従業員の給料全額を払うことができ、最後の1カ月に掛け払いや新たな借入もせず、取引先に知れる心配もないなら、この方法が従業員の今後の生活やトラブルを減らすためによいケースが多いです。
3 事業をやめる日に行う方法
事業を止める当日に解雇通知をするケースもあります。
資金繰りが間もなくショートしてしまう場合やぎりぎりになって破産の決断をしたケースでは、30日以上前に予告することは困難です。
この場合は、解雇予告手当を支払う必要が生じますし、突然の失業で従業員の生活も大変になりがちですが、失業保険を早めにもらえるよう手配したり、未払賃金立替払制度を活用することもあります。
4 残務が終わる日に行う方法
事業を止めても、残務があるケースがあり、多くの場合はそうかもしれません。
たとえば、1件だけ残っている仕事があと1週間で完成するな
ら、1週間分は従業員に日当を払ってでも仕事を完成させて、お客様への迷惑を防ぎ、売上を増やすケースもあります。
また、会社代表者が経理を把握していない場合、事業が止まった後、従業員に最後の売上の計算等経理を手伝ってもらわないと、破産の申立てに支障がでるケースもあります。
この場合、事業を止める日に解雇予告だけして、正式な解雇通知は残務が終わった日にすることもありますが、万が一従業員に日当が払えないと大きな問題になりますので、弁護士によく相談してから行うことが求められます。